冬(ふゆ)の祭(まつ)り、行事(ぎょうじ)
12月(がつ)から2月(がつ)ごろには、山(やま)の神(かみ)の行事(ぎょうじ)がおこなわれます。市内(しない)では、7日(か)の朝早(あさはや)くに山(やま)の神(かみ)のほこらなどの前(まえ)で火(ひ)をたいて、そこでそなえものをやいて食(た)べるところが多(おお)くありました。今(いま)でもつづけているところはだんだんと少(すく)なくなっていますが、山(やま)の神(かみ)が山(やま)から田(た)んぼへ、田(た)んぼから山(やま)へといどうすると伝(つた)えているところもあるように、山(やま)しごとや稲作(いなさく)にごりやくがある神(かみ)さまだと考(かんが)えられてきたようです。
山(やま)の神(かみ)の行事(ぎょうじ)
11月(がつ)から12月(がつ)ごろに、「ほうおんこう」という行事(ぎょうじ)が、浄土真宗高田派(じょうどしんしゅうたかだは)の寺(てら)でおこなわれます。寺(てら)のだん家(か)があつまり、お経(きょう)をあげたりするのですが、その時(とき)に「おひじ」とよばれる料理(りょうり)をみなで食(た)べることがとくちょうの1つです。「おひじ」のこんだては寺(てら)によってちがうぶぶんもありますが、ごはん・みそ汁(しる)・ひりょうず・たいた大根(だいこん)などが多(おお)いようです。
ほうおんこうのようす
12月(がつ)23日(にち)ころには、「だいしこう」という行事(ぎょうじ)が、天台真盛宗(てんだいしんぜいしゅう)の寺(てら)でおこなわれます。寺(てら)のだん家(か)があつまり、お経(きょう)をあげたりするのですが、その時(とき)に「おひじ」とよばれる料理(りょうり)をみなで食(た)べることがとくちょうの1つです。「おひじ」のこんだては寺(てら)によってちがうぶぶんもありますが、ごはん・みそ汁(しる)・ひりょうずなどが多(おお)いようです。
だいしこうの「おひじ」(だいしこう汁(じる))
正月(しょうがつ)になると、地域(ちいき)の神社(じんじゃ)や寺(てら)などにおまいりに行(い)くことがよくおこなわれています。おぞうにを食(た)べる家(いえ)では、「まるいもちか、しかくいもちか」「みそしるか、すましじるか」「なっぱを入(い)れるかどうか」など、それぞれの家(いえ)で作(つく)り方(かた)がきまっています。西日本(にしにほん)はまるいもち、東日本(ひがしにほん)はしかくいもちとよく言(い)われますが、市内(しない)では両方(りょうほう)あり、西(にし)と東(ひがし)の両方(りょうほう)の文化(ぶんか)があることがわかります。ただ、しらべたかぎりでは、しかくいもちの家(いえ)が多(おお)いようです。それでも、かがみもちなどのおそなえのもちは、まるいもちです(ひしもちをいっしょにそなえる家(いえ)もあります)。また、しめなわ・かどまつなどの正月(しょうがつ)かざりもみられ、加太(かぶと)では、かどまつの一種(いっしゅ)である「しょうがっつあん」とよばれるかざりをつづける家(いえ)もあります。
かがみもち
かどまつ
しょうがっつあん