秋(あき)の祭(まつ)り、行事(ぎょうじ)
10月(がつ)にはそれぞれの神社(じんじゃ)などで秋祭(あきまつ)りがおこなわれます。みこしを出(だ)して行列(ぎょうれつ)したり、神社(じんじゃ)にあつまって飲(の)み食(く)いをしたりするところもあります。また、この時(とき)に「かんこおどり(たいこおどり)」をおこなうところもあります。これらには、秋(あき)ののうさくもつがとれたことを神様(かみさま)にかんしゃしたり、これからとれるところでは、無事(ぶじ)にそだつようにねがう意味(いみ)があります。
秋祭(あきまつ)りの「のぼり」と、みこしを運(はこ)ぶ台車(だいしゃ)
傘鉾(かさぼこ)のようす
10月(がつ)から12月(がつ)はじめころに、「いのこ」とよばれる行事(ぎょうじ)があります。市内(しない)では、十五夜(じゅうごや)の日(ひ)におこなうところが多(おお)く、こどもたちがわらをたばねてつくったぼうで、地(じ)めんをたたいて、家(いえ)をまわります。地面(じめん)をたたきながら、うたう歌(うた)は、ところによってちがっています。たとえば、「いーのこ いのこ いのこの晩(ばん)に じゅうばこひろて あけてみればホコホコまんじゅう にぎってみれば じゅうべえさんのきんたま」のようなうたがよくありましたが、今(いま)ではもっと上品(じょうひん)なうたにかわっています。なお、今(いま)はありませんが、昔(むかし)は石(いし)にたこの足(あし)のようになわなどをつけて、なわをみなで引(ひ)いて石(いし)を上(あ)げ、ゆるめて地面(じめん)におとすような「いのこ」もありました。
わらをたばねて棒(ぼう)を作(つく)る
わらの棒(ぼう)で地面(じめん)をたたく
十五夜(じゅうごや)には、家(いえ)の中(なか)や外(そと)に団子(だんご)やサトイモのそなえものをします。葉(は)や茎(くき)がついたままのサトイモをさかさまに竹(たけ)さおの先(さき)につけ、その竹(たけ)さおを家(いえ)の庭(にわ)に立(た)てるところもありました。これらはさくもつがとれたことを月(つき)にかんしゃして、そなえものをした意味(いみ)であるといわれています。
十五夜(じゅうごや)の飾(かざ)りつけとサトイモのそなえもの
竹(たけ)さおの先(さき)にサトイモをつける