亀山市立昼生小学校6年生社会科出前授業
「明治・大正時代の亀山」

 平成25年12月6日(金)亀山市立昼生小学校6年生へ出前授業に行きました。
 今年度4回目の歴史博物館活用の学習でした。今日はどんなものを見せてもらえるだろう。教科書で明治・大正時代のことを勉強したけれど、亀山ではどうなっていたのだろう。子どもたちは、興味を持って待っていてくれました。
 この日の授業は今までの学習を活かしたクイズを織り交ぜて進めました。

<昼生地区の版籍奉還と廃藩置県>

クイズ1 江戸時代の昼生地域は、何藩の領地だったでしょう?
      A 亀山藩   B久居藩

 前回の出前授業でも学習しており、全員正解でした。
クイズの説明 何藩の領地?
<クイズは、AかBで答えてもらいます>  <昼生は、B 久居藩!!>
 1869年6月の版籍奉還から1954年10月1日の旧亀山市合併までの間に昼生地区の住所表記は8回も変わっています。

<文明開化>

クイズ2 2枚の浮世絵を見て、明治時代に描かれたことがわかるのは
      どこでしょう?
浮世絵A

 学習したことを思い出し、文明開化が分かることを見つけました。
 • 人力車がある
 • 人力車に乗っている人の髪型
 • 傘
浮世絵B

 ヒント「とても便利な物で、これがないと
     今も生活ができません。」

 中心の絵に目が向き、電柱を見つけるのはとても難しかったです。


よく見て 山高帽
<江戸時代にはなかった物はどれ?>  <江戸時代にはなかった洋風の帽子「山高帽」>
和洋折衷の服装 女性の髪型
 <明治時代の束髪は
「千と千尋の神隠し」の「ゆばあば」
みたい>
<洋服の上に着物を着ている和洋折衷>

<岩倉使節団>

クイズ3 使節団の中に亀山の人はいたでしょうか?
      A そんな人は、1人もいない。
      B 150人も行ったのだから、1人ぐらいはいたはず。

クイズ4 使節に同行した、近藤幸止の役割は?
      A 大使のお供として使節団に同行した。
      B 留学生の1人として、アメリカに渡った。

岩倉使節団のルート図 近藤幸止の近況を伝えた手紙
<留学した津田梅子と同じ船でアメリカまで行ったんだ。>  <近藤幸止の近況を伝えた手紙です>

<近代産業の発達と亀山〜製糸〜>

 明治時代、亀山で盛んだった近代産業について、市内に残る資料から学習しました。子どもたちは、蛾のまゆから絹糸がとれることに驚きました。

養蚕手びき草 「養蚕数歌」
養蚕(こがひ)手びき(ぐさ) <蚕の育て方が歌になってる
              「養蚕数歌」>

<近代産業の発達と亀山〜鉄道の町、亀山〜>

クイズ5 亀山に鉄道がしかれたのは、いつの時代?
      A 明治時代(1868〜1911年)
      B 大正時代(1912〜1925年)

 先日の昼生小学校歴史博物館の展示を思い出して答える子もいました。


 亀山に鉄道がしかれたのは、1890年(明治23年)12月25日でした。

 亀山から一身田までが開通したのは翌年1891年(明治24年)でした。

 1907年(明治40年)の亀山駅前の様子を想像した後で写真を見ました。
1907年の亀山駅前の写真
<みんなの想像とはずいぶん
               違いました>

<大正期の顕微鏡>

 教科書に載っている野口英世が使った顕微鏡と同じ製造元の顕微鏡が歴史博物館にあります。理科の学習で使う顕微鏡と同じ構造です。
 「脚のところがちょっと違う。」と言いながら、ミジンコを見ると「見えた、見えた!」「理科で使った顕微鏡と比べても、見え方は変わらない。」と感激していました。
 綿の種を見て「蜘蛛の巣の固まりみたい。」「繭のちっちゃいばん」と子どもたちはその性能に感心しました。

顕微鏡 よく見える
 <よく見える>
<M.&KATERA製 国産顕微鏡>  

<授業を終えて>

 この日は、明治時代に作られた浮世絵の着せ替え人形をプレゼントしました。

着せ替え これなあに
<明治時代の服装が分かる着せ替え>  <授業後も熱心に質問をしています>
子どもたちの感想から
  • 2択クイズがとてもおもしろくて、わかりやすかったです。
  • 明治は江戸時代に比べてだいぶ変わったことがわかりました。
  • 授業で学んだことの一つは、岩倉使節団に亀山の人が1人いたことです。私はずっと使節団にはここら辺の人はいないだろうなーと思っていたので、すごくびっくりしました。
  • ぼくは、一番心に残ったところが顕微鏡のミジンコを見るところです。なぜそう思ったかというと野口英世が使ったのと同じ頃の顕微鏡で見られたからです。昔のが今よりすごいかもとか思いました。

提示資料
  • 東海名所改正道中記五十 旅人留女 亀山関迄壱り半 三代歌川広重(実物・映像)
  • 書画五拾三駅 伊勢亀山倶不戴天 四代歌川豊国(実物・映像)
  • 近藤幸止の近況を伝える手紙(実物・映像)
  • 「養蚕手びき草」1872年(明治5)発行(実物)
  • 田中製絲場商品ラベル(実物)
  • 「養蚕敷歌」(養蚕数歌)(実物・映像)
  • 山高帽(実物)
  • 簪・笄・髷留め・櫛(日本髪用)(実物)
  • 束髪用髪飾り(実物)
  • 繭(白色)(実物)
  • 黄繭(実物)
  • M.&KATERA製顕微鏡(実物・映像)
  • 明治42年5月撮影写真 (映像)
  • 大正2年集合写真「小習いをうけしもの」(映像)
  • 「養蚕手びき草」1872年(明治5)発行(映像)
  • 田中製絲場商品ラベル(映像)
  • 田中製絲場の作業風景写真(映像)
  • 明治40年頃の亀山駅前の写真(映像)



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