第39回企画展通い徳利のひとりごと

ご あ い さ つ


 亀山市歴史博物館では、市内で収集された通い徳利を約60本収蔵しています。通い徳利は、酒屋が貸し出した量り売り用の徳利です。徳利に書かれている店名や屋号をみると、酒造場・醤油醸造場・小売店のものに分けることができ、その数約30店近くもあります。このことからも、亀山には、かつて多くの酒造場や醤油醸造場があり、市内で酒や醤油の販売が盛んだったことがうかがえます。そして、徳利には、銘柄が書かれているものもあり、蔵ごとに酒や醤油のブランドがありました。
 しかしながら、亀山でかつて酒造りや醤油造りが行われていたことを知る人は、だんだんと少なくなっています。とくに、酒造場に関しては、そのほとんどが昭和20年頃までに酒造りをやめているため、実際に酒造場が稼働していた時の様子を知っている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
 この展示では、そんな市域の醸造場の歴史について、通い徳利を手がかりにのこされた資料から調べてわかったことを、酒造場を中心にお伝えします。収蔵する通い徳利の調査をもとに市域の醸造場からみた亀山の歴史をどうぞお楽しみください。
 最後になりましたが、第39回企画展開催にあたり、ご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。

  令和4年10月

亀山市歴史博物館