三宅兄弟(みやけきょうだい)の力(ちから)じまん
亀山城主(かめやまじょうしゅ)の三宅康盛(みやけやすもり)とその弟(おとうと)の康重(やすしげ)はたいそうな力持(ちからも)ちでした。ふたりがすもうをとると、お城(しろ)の建物(たてもの)がこわれてしまうほどでした。あるとき、康盛(やすもり)がお嫁(よめ)さんをもらうことになり、康重(やすしげ)がおいわいにきました。このころのならわしとして、結婚(けっこん)する男(おとこ)の人(ひと)には水(みず)をかけていわう「水(みず)いわい」がおこなわれていました。康重(やすしげ)は「さあ、水(みず)いわいだ。」といって、康盛(やすもり)を左手(ひだりて)でかつぎあげ右手(みぎて)で2.4mもある石(いし)の水(みず)ためを持(も)ち上(あ)げてその水(みず)を康盛(やすもり)にかけたのでした。