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「銘文から見た亀山市の歴史」展の開催にあたって

古文書・古記録とは?
  わたしたちが、亀山市の歴史を調べようとするときに、なくてはならないものが史資料です。史資料には、地面に残された遺構や遺物、文字や文章で記されたもの、生活用具や道具・古美術品などがあり、また、伝承や習慣・技術・言葉・記憶などがあります。
  この内、文字や文章で書かれた史料には、甲から特定の相手乙へ意志を伝えている古文書や、書き手や作り手が一方的に意思を表示する日記や編さん物などの古記録などがあります。
  古文書や古記録というとき、紙に文字を書いたものでなければならないというものではありません。木や竹や石などに書かれたり、刻まれたものであっても、古文書や古記録の性質がそなわっていれば、それらは古文書であり古記録といえます。
  しかし、歴史においては時代とともに紙に書き記すことが増えたため、古文書や古記録といえば紙に書かれたものというイメージがあります。


銘文とは?
  また一方で、銘文とよんでいる文字・文章の史料があります。銘文の「銘」という漢字には、「記す」という意味がありますが、銘文は、さまざまな物に記された文字や文章史料ということです。銘文には、古文書や古記録の性質を持つ文章も含まれていますし、記名や紀年だけの短い文もあります。
  また、記名や紀年などは、記されている物と一体となって、たとえ短文であっても、そこに記された内容はさらに深い歴史のことがらとして、内容を伝えてくれるものもあります。


この展示の各コーナーは?
  ただ、「銘文」とひとことで言っても、銘文にはさまざまなものがあるため、この展示では、ひとまず(1)江戸時代の銘文、(2)商家に伝わった器物の箱書、(3)世の中のできごとを伝える銘文、(4)生産・生業・商工業を伝える銘文という4つのコーナーで構成しました。
  各コーナーに展示しているものは、例えば江戸時代の銘文がある瓦は、(1)のコーナーでの展示ということも出来ますが、瓦のもつ意味から(4)のコーナーで展示しています。したがって今回の展示でのコーナーは、銘文を見る上で、こうでなくてはならないという固定的な分類ではなく、多様な分類の1つとして構成しています。


銘文から見た亀山市の歴史
  なお、今回は取り上げていませんが、いまも市内に伝存する顕彰碑の銘文や家が守っている墓石に刻まれた文字なども、同じ銘文であることを付け加えておきます。
  では、銘文が持つ歴史情報から亀山市の歴史の一端を物語る企画展をどうぞお楽しみください。
  最後になりましたが、この企画展の開催にあたり、ご協力いただきましたご所蔵者をはじめ関係各位に厚くお礼を申上げます。


第17回企画展「銘文から見た亀山市の歴史」

編集・発行   亀山市歴史博物館

  発行日   平成23年12月12日